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国際教育音楽祭「PMF2018」に、教育学科石川慎也さんが参加!
2018.05.30教育学科
「パシフィック・ミュージック・フェステバル(PMF)」は、20世紀を代表する指揮者・作曲家のレナード・バーンスタインが、ニューヨークに本拠を置き、札幌に創設した国際教育音楽祭です。バーンスタイン生誕100周年で音楽祭にとっても記念の年となった本年は、世界66ヶ国から1190名の応募がありオーディションが行われました。その中で、本学教育学科音楽コース4年生の石川慎也さん(打楽器)が合格し、7月7からの26日間に北海道、広島県、東京での約40公演に参加します。
音楽コースからは、真貝裕司先生(元札響首席打楽器奏者、本学非常勤)のご指導のもと、10期生(芸術メディア学科)の白戸達也(打楽器)さんに次いで二人目の快挙です。石川慎也さん本人のコメントを以下に紹介いたします。オーディション合格までの努力の道のりが詳しく述べられており、応援したくなります。

~石川慎也さんのコメント~

PMF2018オーケストラアカデミー参加にかける思い
 
私はこの度、PMF2018オーケストラアカデミーに打楽器奏者として合格し、7月7日~8月1日までの26日間に札幌を中心に道内各地、広島、東京での約40公演に参加いたします。
今年はPMF創設者であり20世紀を代表する音楽家レナード・バーンスタインの生誕100周年ということもあり、オーディションを受けた人数が1190人と、とても倍率の高いオーディションでした。
オーディションはティンパニ、小太鼓、シロフォン、グロッケンの4つの楽器を使用し、課題として出されている各楽器のオーケストラスタディ合計11曲を無編集で1本の動画に収めて送るビデオ審査でした。ビデオ審査は何回でもやり直しが効きます。しかし、それはオーディションを受けている世界中の方々も同じなので、決してミスは許されず最高のものを送らなければならなかったので、実演審査とは全く違う緊張感でした。およそ300回ほど、納得がいくまで撮り続けました。その苦労があってこそこのような結果をいただけたので、練習は嘘をつかないということを実感しました。
私はオーケストラの中で演奏した経験が少なかったので、師事する真貝裕司先生(元札幌交響楽団首席ティンパニ・打楽器奏者、日本初のプロカスタネット奏者)に沢山のアドバイスをいただき日々練習をしていました。そして毎日音源を聴きスコアを見て演奏方法や表現を研究しました。私は優れた音感があったり才能があるわけではなかったので、練習回数を重ねるしかありませんでした。
オーケストラの曲に慣れるために、課題のフレーズを10000回ほど練習して回数をこなし、身体に染み付けました。慣れてきたら、常にオーケストラの中で演奏しているということを意識して練習をしていました。
ずっと同じ曲を練習していると演奏に対しての視野が狭くなってしまうので、違う曲を練習して表現を変えるなどの工夫をし、とにかく時間をかけて内容の濃いものになるように練習しました。
しかし、音楽は演奏回数を重ねると技術的に慣れると同時に、その曲に対しての新鮮さを失ってしまいます。歴史あるオーケストラ作品で聴衆を感動させるためには、演奏者自身が新鮮さを持って演奏することで新たな感動を与えることができるのだと思っています。
演奏者自身が音楽を楽しむためには、それ相応の練習量や質で裏付けをしなければなりません。PMF2018オーケストラアカデミーに合格したからには、自覚と責任をしっかり持ち、一音一音に自分らしさやこだわりを求めて妥協のない演奏をいたします。PMFならではの国際的な交流を通じて、音楽面はもちろんのこと、それ以外の分野も沢山吸収して多方面で実りのあるものにしたいです。
まずは、PMF会期までにしっかり練習を積んで準備をし、7月7日からの26日間を人生で一番楽しいものにしたいと思います!
 
※オーケストラスタディでは、オーケストラ作品の打楽器部分を抜粋しています。例えば、ティンパニではチャイコフスキーの「交響曲第4番」、グロッケンではデュカスの「魔法使いの弟子」からの抜粋でした。

石川さん写真