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大学名称について

大学名称について平成19年度より、本学の名称は、北翔大学、北翔大学短期大学部となりました。「北翔」に込められたメッセージは、次のようなものです。

「北」を大学名に冠することによって、大学キャンパスが「北海道」にあることを意味するばかりでなく、開学以来北海道と共にあることの誇りと喜びを表現したいと思います。「北」は、さらに広域の北方圏をも指すと考え、それによって、広く北の大地から発信する「知の拠点」となり、未来に向かう人材を育成する「教育の拠点」となることを表したいと思います。

「翔」とは、空中を飛びかける力強い動きを意味します。大学名称に「翔」を用いることは、飛翔する精神を、大学というコミュニティにおける協働の中に活かし、それによって、新たな可能性を探求する意志と行動力を示すものです。困難を乗り切り、将来の展望を拓くと言う意味で、大学の名称にふさわしいと考えます。

北翔大学

したがって、「北翔大学」は、北の大地に根を下ろし、飛翔する精神力と行動力をもった社会に貢献する人材を育成する「知と教育の拠点」たることを目指します。また、北方圏でつながる他の地域との交流を通じ、国際社会の一員として世界に羽ばたく人材を育ててまいります。

 
「北翔」という文字

「北」について
「北」は「二人相背く形に従い、もと背を意味する字」で、「日に向かって背く方向の意」から北方を示す。「背く」「逃げる」「陰」と暗いイメージを纏う「北」だが、そうした負の印象を払拭する物語が古代中国にある。

北冥有魚、其名為鯤、鯤之大、不知其幾千里也、化而為鳥、其名為鵬、鵬之背、不知其幾千里也、怒而飛、其翼若垂天之雲、其鳥也、海運則将徒於南冥、南冥者天池也、

北冥(ほくめい)に魚あり、其の名を鯤(こん)と為す、鯤の大いさ其の幾千里なるかを知らず。化して鳥と為るや、其の名を鵬(ほう)と為す。鵬の背、其の幾千里なるかを知らず。怒(ど)して飛べば、其の翼(つばさ)は垂天(すいてん)の雲の若(ごと)し。是の鳥や、海の運(うご)くとき則(すなわ)ち将(まさ)に南冥に徒(うつ)らんとす。南冥とは天池(てんち)なり。

北の果ての海に魚がいて、その名は鯤(こん)という。鯤の大きさはいったい何千里あるか見当もつかない。 [ある時] 突然形が変わって鳥となった。その名は鳳(ほう)という。鳳の背中は、これまたいったい何千里あるか見当もつかない。ふるいたって飛びあがると、その翼はまるで大空一ぱいに広がった雲のようである。この鳥は、海の荒れ狂うときになると [その大風に乗って飛びあがり、] さて南の果ての海へと天翔(あまか)ける。南の果ての海とは天の池である。

『荘子』「逍遥遊篇」より(1)

「翔」について
「翔」は音を示す「羊」と形を示す「羽」で構成され、「鳥が羽をひろげて、ゆるく飛びめぐること」を意味する (2) 。現代中国語でも「旋回しながら羽ばたきしないで飛ぶ」字義を持ち (3) 、自由でのびやかな舞い姿を連想させる。「とんびがくるりと…」でお馴染みの「鳶」(とび)を思い起こしていただきたい。しかし「翔」の字から受ける印象は、古くから庶民の傍らにいたこの里の鳥からは少し遠い。むしろ、鳳凰(ほうおう)・麒麟(きりん)といった霊鳥・霊獣を彷彿とさせる。

鳳皇翼其承旗兮 高鴻翔之翼翼

(鳳凰は敬(つつし)んで旗をささげ 高くかけってしずしずと飛ぶ)

『楚辞』「離騒」より(4)

声符の「羊」は本来意味を表す部首ではないが、「よい・めでたい」という字義を持つ。また同声に「さいわい・めでたい」の意を持つ「祥」があり、例 えば「祥麟」を「翔麟」と仮借(かしゃ:同音の文字を借用)することがある。もともと「めでたい」の意を強く持たない「翔」が霊鳥のイメージと結びつくの は、漢字の運用法の産物かもしれない。さて、冒頭の「逍遥遊篇」では、鵬( = 鳳)が天翔ける流儀についての具体的な説明があとに続く。いわく、「鵬の南冥に徒(うつ)るや、水の撃(激)すること三千里、扶揺(ふよう)には搏(う)ちて上ること九万里、去るに六月の息を以てする者なりと」。つまり「大鳳が南の果ての海へとあまが天翔けるときは、まず [滑走して] 浪立てること三千里、はげしいつむじ風に羽ばたきして空高く舞い上ること九万里、それから六月の大風に乗って飛び去るのだ」という。北の海の瑞鳥にとって大風に翼を乗せ蒼天を背負い滑空する「翔」のためには、九万里もの高さが必要ということで、驚くべきスケールである。宇宙船が大気圏を離脱する際に最大のエネルギーを必要とすることが連想させられるが、大いなる飛翔を可能にする最大の原動力は北の果てで誕生するのである。

新生児と「北翔」
近年、生まれた子どもの名に「翔」の字をつけることが多いという。人生の始まりにあたってこの上なく大きなエネルギーを授けたいと願う親の心と、北の海に生まれた飛翔の物語とは、どちらも無限の可能性を予感させる力に満ちている。そして、同じ希望が本学を支えるすべての人々の心に燃え続けることで、「北翔」の文字は名前としての生命を与えられるのである。

参考・引用文献

(1)『荘子』金谷治訳注、岩波書店、1971年
(2)白川静『字通』平凡社、1996年
(3)大東文化大学中国語大辞典編纂室編『中国語大辞典』角川書店、1994年
(4)「詩経・楚辞」目加田誠訳『中国古典文学大系第15巻』平凡社、1969年

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