いま日本の公教育制度は大きな転換期をむかえています。90年代半ば以降の経済社会のドラスティックな変容によって格差社会が進み、どの家庭に生まれたかが子どものその後の人生を決定づけていくという状況がより強まってきています。不平等な社会は、より不利な家庭環境の子どもたちに自己責任を押しつける危うさをもたらしています。学校は、国民の間の格差を押し広げていくような負の機能を背負いつつあります。西村研究室では、国内外の学校教育や社会教育の現場をフィールドワークしながら、社会的排除のリスクに抗する教育制度や実践づくりを研究しています。
准教授・西村 貴之(教育学)
大阪市西成区にあるこどもの里の所長に、不利な家庭の子どもを支える活動についてヒアリングをする学生たち

大阪市西成区の山王こどもセンターで子どもたちと対等に遊ぶ内容を決める話し合いに参加する学生たち

ドイツ・ベルリン市の通常の学校教育に適応できない生徒たちを対象とした学校を見学する学生たち