臨床心理学研究科
2024年4月 人間福祉学研究科を臨床心理学研究科へ名称変更
臨床心理学の専門家・心理援助職として、あらゆる世代の「こころの健康」に貢献する。
高度に精緻化され複雑化した現代社会において、臨床心理学の専門家や心理援助職に寄せられる期待はますます高まっています。本専攻では、心理支援を必要とする人のニーズに応え、ひいては広く国民の心の健康に貢献し得る、高度で専門的な心理臨床の知識と技術をもった人材を養成します。入学前に大学で指定科目を履修し終えている方は、公認心理師(国家資格)と臨床心理士の両方の受験資格を取得できる道が開かれています。
臨床心理学専攻 修士課程
”自分を知り、社会を知り、他者への心理的支援を考える”
入学定員4名/ 標準修業年限 2年
優れた心理臨床家になるためには、基礎心理学を学び科学的・論理的な視点を持つとともに、福祉の理念と生活支援の観点を念頭に置き、臨床心理学の高度な理論と技術を柔軟に応用する力が必要です。本専攻のカリキュラムでは、心理臨床に関する幅広い知識を深く理解し探究するとともに、大学院附属の臨床心理センターや学外の病院・施設での実習を通して臨床現場を意識した実践力を身につけることができます。修了者は修士(臨床心理学)が授与されます。
教育課程の特徴
臨床心理士養成第1種指定校として「臨床心理士」の教育課程と、国家資格「公認心理師」の教育課程の両方を整備しています。2年間を通して行われる4つの実習科目では、本学の臨床心理センターと、学外実習機関の病院(総合病院、精神科、心療内科等)、児童養護施設、教育委員会、少年院、少年鑑別所等の様々な領域における現場の実際を知り、実践力を高めることができます。
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3つのポリシー
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ディプロマ・ポリシー
〈学位授与方針〉
臨床心理学専攻:
(1) 基礎心理学の高度な専門的知識と科学的・論理的な視点、及び、臨床心理学の専門的知識や技法を偏りなく幅広く修得し、幅広い心理学の知識を心理に関する 支援の実践に応用する能力を身に付けている。【知識・理解】
(2) 臨床心理学に関する研究課題を自ら設定し、高度の専門知識と適切な研究手法をもって研究することができる。【思考・判断】
(3) 生物・心理・社会の多次元にわたる広い観点から心理臨床活動を実践することができる。【関心・意欲・態度】
(4) 医療・教育・福祉等の様々な対人援助の領域で、他の職種と適切に連携するための口頭表現ないし文章表現の能力を身に付けている。【技能・表現】
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カリキュラム・ポリシー
〈教育課程編成方針〉
臨床心理学専攻:
本専攻では、修了認定・学位授与の方針に掲げる能力を修得させるために、以下の内容、方法、評価の方針に基づき、教育課程を編成する。
【教育内容】
(1) 基礎心理学領域と臨床心理学領域の2領域を設定し、幅広い心理学の諸領域の専門性を高めるための科目群を設置している。
(2) (公財)日本臨床心理士資格認定協会が認定する臨床心理士養成第1種指定校として、「臨床心理士」資格認定試験の受験資格を得るための教育内容を整備し、かつ、国家資格「公認心理師」の受験資格を得るために必要な指定科目を整備している。
(3) 臨床心理学領域の必修科目「臨床心理学特論Ⅰ・Ⅱ」、「臨床心理面接特論Ⅰ・Ⅱ」、「臨床心理査定演習」、「臨床心理基礎実習」、「臨床心理実習」を中心に、選択必修科目の履修を通して、臨床心理学の高度な専門知識や技法を幅広く学び、加えて、基礎心理学領域の選択必修科目「心理学研究法特論」、「認知心理学特論」等の履修を通して、科学的論理的な人間理解の視点を培う。
(4) 演習科目及び実習科目の履修を通して、心理援助職に求められる実践のスキルを体験的に学ぶ。人間福祉学研究科附属臨床心理センターでの研修及び学外実習施設での実習により、臨床現場を意識した活きた学びを積み重ね、多面的な心理臨床活動の実際を体験的に理解する。
(5) 必修科目「修士論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」の履修を通して、臨床心理学に関する研究能力を培う。
【教育方法】
(1) 講義においては、少人数の形態で、アクティブ・ラーニングを取り入れ、発表、ディスカッションを十分に行い、主体的な学びを促進する。
(2) ロールプレイ等による、臨床心理面接の技法の修得、心理検査器具等を用いた臨床心理査定の技法の修得の実技訓練を十分に行う。
(3) 2年間を通じて、臨床心理センター及び学外実習施設での実習を長時間実施し、学内外の指導者によるスーパーバイズ及びフィードバックを十分に行う。
(4) 修士論文指導は、主査及び副査の2名の指導担当教員による個別指導に加えて、1年次から研究計画及び研究進捗状況の発表の機会を設け、専攻の全教員が助言を行う。
【教育評価】
(1) 実習科目の評価は、外部実習施設の指導者による評価も成績評価検討の対象に含め、専攻教員全員で協議して決定する。
(2) 修士論文の評価は、提出された論文、修士論文発表会における口頭発表、質疑応答を成績評価検討の対象に含め、専攻教員全員による判定手続きによってこれを行う。
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アドミッション・ポリシー
〈入学者受け入れ方針〉
臨床心理学専攻:
本専攻では、次のような人材を求めている。
(1) 一人ひとりの尊厳を念頭に人間理解への深い関心をもち、広い視野にたつ心理援助職を目指す人。
(2) 保健医療・教育・福祉等の様々な領域で、チームの一員として活動できる専門性と社会性を備えた心理援助職を目指す人。
(3) 大学の学士課程で学ぶ心理学ないし臨床心理学の基礎的な知識を身に付けている人。
(4) 大学院修士課程で研究活動を進めていく際に必要とされる基本的な研究スキルを身に付けている人。
(5) 国内外の最新の学術情報を収集し活用するための外国語能力及びグローバル化社会に対応した情報リテラシー能力を身に付けている人。
カリキュラムマップ
臨床心理学専攻
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資格・学位
臨床心理学専攻
取得できる資格
「臨床心理士」受験資格
修了後、直近の臨床心理士資格認定試験を受験できます。
「公認心理師」受験資格
本専攻入学前に出身大学において省令に定める科目を履修済みで、本専攻において指定の科目を履修した場合にを取得することができます。
取得学位
修士(臨床心理学)修了者に授与
進路・就職実績
臨床心理学専攻
予想される進路
・各種病院の心理職
・スクールカウンセラー
・各種社会福祉施設の心理相談員
・児童相談所の心理判定員
・家庭裁判所調査官(心理学)
・司法矯正施設の心理専職
・教員(大学・専門学校等)
・教育委員会(教育相談員)など
修了後の進路(過去10年間)
・病院心理職 17名
・福祉系機関心理職 12名
・教育委員会(臨床心理士、教育相談員) 5名
・児童相談所 2名
・スクールカウンセラー 1名
・大学教員 3名
・高校教員 1名
・司法・警察専門職 2名
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