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研究科長挨拶


大学院臨床心理学研究科 研究科長
風間 雅江(かざま まさえ)

 本研究科の前身となる北翔大学人間福祉学研究科は、2001(平成13)年に修士課程人間福祉学専攻の生活福祉学コースと臨床心理学コースの2つのコースをもって設立されました。その後いくつかの組織改編のプロセスを経て、2024(令和6)年4月に研究科名称が臨床心理学研究科に変更され、新たな一歩を踏み出しました。
 複雑で不確実性が高く変動の激しい現代の社会情勢において、人間の心にダメージを与えるリスク要因がいたるところに潜んでおり、状況から生み出される心の苦しみは多様化し深刻化しています。2015(平成27)年に公認心理師法が制定され、半世紀にわたるさまざまな経緯を経て心理援助職の国家資格化が実現しました。社会が心理援助職に寄せる期待はますます高まり、その活躍の場は拡大しています。
 本研究科では、心理学の碁礎から応用に至る幅広い専門知識や科学的な分析能力を基盤として、臨床心理学の広範な専門領域について深く学び、対人援助に貢献する新たな知見を見出すことに繋がる学術研究活動を行います。さらに、様々なこころの問題の背景としての生物・心理・社会的要因に関する洞察を深め、臨床心理学に関する高度な専門知識を涵養するとともに、心理アセスメント、心理療法・カウンセリング、心理教育をはじめとした心理臨床活動を確実に遂行できる知識と技術を修得することを目指します。これらを通して、保健医療・教育・福祉等の各種臨床現場において、他の専門職との十分な連携を図りつつ、福祉マインドを持って臨床活動に従事できる人材を育成します。本研究科の教育の特色は、変化する社会情勢に即応して必要とされる理論および方法論の修得だけではなく、倫理、技術および人間性をも含めた、実践的教育・研究の資質を高めることにあります。
 本研究科では、国家資格公認心理師の受験資格と、日本臨床心理士資格認定協会が認定する臨床心理士の両方の受験資格を得ることができるカリキュラムを設置しており、修士2年間を通じて、学内外の実習機関での心理臨床の実践にかかわる実習から体験的に学ぶ機会が得られます。これは同時に多くの試練を乗り越える道のりでもあります。本研究科で学ぶ一人ひとりが、自身の潜在的な力を発見し顕在化させ、困難な事態にあっても、そこに意味を見出し、人と社会に貢献し得る専門家を目指し成長していくことを期待しています。