健康福祉学科で「生涯スポーツ学」の講義を担当しています．「生涯スポーツ」は学部名にも冠されており，学科の基礎科目となっています．大きなテーマでは，スポーツを通じて，生涯にわたる健康の維持増進や豊かなライフスタイルを目指す学びを進めています．

学問として考えて欲しいことは多くありますが，担当者として願うのは「学んだ学生1人1人が人生を豊かに生きる」ことに他なりません．

自分自身が，人生の豊かさについて見つめ直したのはフィンランドでの留学時代でした．仲良くしてくれた同僚達は，よく森への散歩や湖での泳ぎに誘ってくれました．冬は同じノリで？クロスカントリースキーにも連れ出されました（私は東海地方出身です）．スポーツが，日々の生活に溶け込んでいるようでした．また，歌や楽器，絵などを楽しむ同僚も多く，指導教授は，なんと！いわゆる古民家再生のようなことが趣味でした．彼らから，優れた研究成果が生まれており，自分の生活と研究に向かう態度を考えさせられました．

こんな経験から，スポーツの語源にある余暇や気晴らしの意味は，講義でもつい力を入れて話す内容の一つとなっています．

豊かな生活の実現は，誰もが望みながらもなかなか難しいことです．講義を通じて，ありたい姿を明確にし，実現に一歩ずつでも近づいて行ければと考えています．

 

小坂井留美（専門：健康科学，老年学）

 


Metsä：森．

友人の家からほどなく歩くと，こんな風景が広がります．


Piparkakku talo：ジンジャークッキー　ハウス．

フィンランドではクリスマス時期になると，ジンジャークッキーハウスがよく作られます．この時は同僚と東大寺建立に挑戦！？