「なぜ人は“買い占めてしまう”のか?その心理とは“令和のコメ騒動”を考える」というタイトルのSTVニュース動画Weサーチ北海道#77に心理カウンセリング学科飯田昭人教授が以下のようにコメントしています。
https://youtu.be/LId4Q8h3t5Y
・買い占めはなぜ起きる?
買い占め行為によって不安や恐怖の解消を図ろうとする。食料品や日用品というものが不足したときに安心感を得るために物資を蓄える。そういう行動に走ることはあると思います。
例えば、過去にもトイレットペーパーやティッシュ、マスクの買い占めもあったが、食料というのは生きる上で命に直結するので、食べ物のほうが不安が喚起されやすいかと思います。買い占めに走る人は全体の一握りで、それをメディアやSNSは報道するので、さも多くの人が買い占めに走っていると錯覚し、わたしもという方はいるかと思いますが、少し待てば新米が届くのだということが感覚的にある程度分かっている人はあまりそういう行動に走らないと思います。
多くは、「コメが不足すると大変だ」という良心的なこととして自分のSNSで発信したり、「近くのスーパーには本当になかったよ。みんな買ったほうがいいよ」という、おそらく善意の呼びかけだと思います。ただ、そういう行動が人々の不安をあおるので、本当にない人は買っていただくのが大事ですが、何か月分もある人ですら、「もうちょっと買っておこう」とか、良心という意味で「みんな大丈夫?」というのが、不安を喚起してしまうことはあると思います。
・私たちはどう行動すべき。
心理学でいう「希少性バイアス」、バイアスとは偏りという意味ですが、珍しいもの、お米のような現在貴重なものは買っておきたいというようなことが働いてしまう心理はわからなくはないのですが、私たち大人の行動は、子どもたちの見本になるべきですし、1億総SNS時代あらゆる情報が氾濫している中で、どうやって公共性の高い情報に触れて、冷静に判断できるのか、わたしたちに問われていると思います。